ジョンソンタービュレーターバーは、ドライヤーの内周に一連のバーを取り付けた物です。
これは、高速ドライヤーの内部に、必要な乱流を起こし、それによって熱伝達を促進させ、乾燥効率を向上させます。
ターンバックルアッセンブリー |
ターンバックルアッセンブリー |
1.リミングステージに到達したコンデンセートの初期の状態は、激しいカスケード現象によって乱流を引き起こす。 |
2.スピードが増すにつれ、コンデンセートの膜は薄くなり、完全なリミングの状態になる。 |
3.タービュレーターバーは、コンデンセート内で乱流を再生させ、熱転換レートを高める。 |
タービュレーターバーがどれだけの働きをするのか理解する為には、ドライヤー内のコンデンセートが、異なったスピードでどの様に作用しているか理解する必要があります。
リミングの段階では、ドライヤー内のコンデンセートの層は、下降側では重力が加わって加速し、上昇側では重力に逆らって減速するので滑り、つまり揺動が生じます。この揺動は、十分な乱流を生成し、高い熱伝導度を促進させます。
しかし、速度がさらに高くなると、遠心力が大きくなり、コンデンセートは、さらにしっかりとドライヤー内部に張り付くようになります。
コンデンセートの速度が、ドライヤーの速度に近づくと、流れはさらに層流になります。
この速度が高くなるにつれ、乱流は殆ど無くなります。この密度の高い層流コンデンセートフィルムを通っての熱伝導率は、乱流フィルムを通る場合より小さくなり、その結果乾燥能力は下がります。
タービュレーターバーは、コンデンセートフィルムの層流構造を崩して、乱流状態を作り出し、ドライヤーの面長方向に均一な表面温度を伝えます。
しかし、タービュレーターバーは全ての運転状況下で効率を発揮する物ではありません。
例えば、タービュレーターバーの設置効果的なスピードでない場合に、サイフォンクリアランスの狭いロータリーサイフォンを使って、コンデンセートフィルムを最低に保つと、この揺動は十分な乱流を生成し高い熱伝導を促進させます。付け加えて、スピードだけがタービュレーターバーを採用する根拠では有りません。
その効率性はドライヤー速度と凝縮負荷(kg/m2・hr)の相関によって決まります。
この資料は、ドライヤーシェル温度プロファイル、総体的熱伝達、そして最終的にはマシンの生産性を向上させるための選択を評価するものにあたって非常に重要です。
ジョンソン社では、自社リサーチセンターで、ロータリーサイフォン、ステーショナリーサイフォンとタービュレーターバーを使った徹底したテストによって、速度、凝縮量、及び平均シェル温度の相関を解明する統計的モデルデータを作り出しました。
速度と凝縮量の一定の組み合わせでは、タービュレーターバーを取り付けると、蒸気からシェルへの熱伝達率が高められ、より均一なプロファイルが促進されます。
蒸気流量と凝縮量計算と統計モデルを使っての稼働条件の分析によって、費用効果のあるハードウェアの選定が判定されます。
速度、凝縮量及び熱効率の相関のため、適用は個別に評価しなければなりません。